病院とクリニックで給料はどれくらい変わるの?
具体的な働き方はどう違うの?
細かい事が分かりにくいですよね。
実際に両方で働いてみないと、分からないことがほとんどだと思います。
転職を検討している方の中には、病院にするべきかクリニックにするべきか分からないという方も多いのではないでしょうか。
実際に病院とクリニック両方で働いた私が解説します。
この記事を読むことで、クリニックと病院で給料や仕事内容がどう違うのか、どんな人が向いているのか分かるようになります。
転職先をクリニックにするか、病院にするか悩んでいる方や、病院がもう嫌になってしまって、どこかいい転職先がないかと探している方にとって、とても参考になると思います。
また、この記事をご覧いただくことで、病院やクリニックに転職して「こんなはずじゃなかった…」と感じるリスクを最小限に減らせるので、ぜひ最後までご覧ください。
以下の3つのポイントで、病院とクリニックそれぞれの違いを説明していきます。
- 給料
- 仕事内容
- 勤務時間
理想の働き方によって、病院が良いのかクリニックが良いのかは大きく変わってくると思います。
ここから紹介する給料・仕事内容・勤務時間と、自分の理想の働き方を照らし合わせながら、どちらで働くべきかを考えてみてくださいね。
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クリニックと病院の給料の違い
まずは給料についてです!
病院の年収の相場は460〜500万円、クリニックは350〜420万円、これが大まかな相場と言われていますね。
病院 | クリニック | |
年収 | 460~500万円 | 350万円~420万円 |
一般のクリニックだと病院と比べて、年収では80万円ほど下がります。
もしあなたが病院からクリニックに転職することを考えると、月のお給料にすると5万円も下がってしまう計算です!これを聞くと結構給料少ないなと感じてしまいますよね。
じゃあなぜ、クリニックの給料が病院に比べてそんなに安いのか。
クリニックの給料が下がる理由は簡単で、夜勤手当がないからです。
病院勤務の場合はほとんどの看護師さんが夜勤をするので、もちろん年収に夜勤手当も含まれています。
病院でも日勤のみで働くと月給は22〜27万円となり、クリニックと同額程度の月給です。
ただ、夜勤手当を含めると、病院の月給は30〜35万円になるということですね。
病院では夜勤が発生することから給料が高くなる。一方でクリニックでは夜勤が発生しないため給料が安くなる。そう考えてもらえれば良いかなと思っています。
また職場や地域によって給料の差があり、都市部は高めで地方になるほど下がる傾向にあります。
たとえば東京では30万円前後の月給が多いのに対し、地方では23万円前後と差がでます。
このように給料にはかなり差があるので、複数の職場と比べてより条件の良い所を選ぶ事が重要です。
ただし、1点だけ把握してほしいことがあります。一般的に病院より給料が低めのクリニックですが、病院より給料が上がる場合もあるということです。
それは、自由診療をしているクリニックを探す事です。
具体的には美容クリニックや、レーシック専門眼科クリニック、レディースクリニックなどです。
美容クリニックでは年収500万円前後と、病院より高い給料がもらえる可能性もあります。もちろん、専門分野における専門知識や、お客さんへのコミュニケーション能力も求められますが、これらの要件を兼ね備えた看護師さんにとっては、かなり働きやすい職場になる可能性がありますね。
専門知識は勉強する必要があるものの、患者さんとのコミュニケーションが得意だよって人は、このような自由診療のクリニックで働くことも検討してみてください!
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クリニックと病院の仕事内容の違い
次に仕事内容の違いについて説明します。
病院の仕事内容は、
患者さんのバイタルチェックやアセスメント、採血や点滴、検査や手術出しに、入退院の対応など多岐に渡ります。
急性期や回復期、慢性期などの違いによって看護の視点も異なります。看護記録や看護計画はもちろん退院指導や家族への説明も必要です。
さらに勉強会や看護研究、委員会などへの出席もあり、時には休日出勤しないといけない場合もありますね。
クリニックでは委員会や看護研究はないので、それはメリットに感じます!
さっきも触れた通り、給料が高くなる分、夜勤や残業によって仕事量が多くなります。病院看護師の方は、なかなか多忙です。
一方で、クリニックの主な仕事内容は、診療の補助や患者さんのへの検査説明、処置などです。
また使用した医療機器の洗浄や消毒、備品の管理や発注、診察室の清掃など看護業務以外の仕事もあります。
分野によって違いはありますが、診療科目が固定されているので病院ほどたくさんの業務を覚える必要はありません。そのため、採血や点滴といった基本的な看護技術が備わっている方なら、即戦力として働くことが可能です!
病院では失敗したら手を代わってもらえる採血が、クリニックでは人員がいなくて代わってもらえないのでつらいです💦
嫌でも採血スキルが上がります!
また、病院ではやっていたけどクリニックではやらない、という業務も多いです。
たとえば清潔ケアやトイレ介助、移動介助などです。
このように、病院では体力仕事みたいなところが多い印象がやっぱりあります。
その一方で、クリニックでは病院にあるような体力勝負な仕事はかなり少ないです。
こんな感じで、給料面で言うと病院に劣りやすいクリニックでも、その分仕事の負担が少なくなるというメリットがあります。
病院では急患の患者様や、状態がよくない患者様の看護も行うため、間違いなく看護スキルは高まります。そのため、看護のスキルを高めていきたいという方にとって、病院で働くのはおすすめです。
その一方で、働き方を重視して、ゆったりと働いていきたいという方はクリニックを選ぶと良いと思います!
クリニックと病院の勤務時間やお休みの違い
次に勤務時間について説明します。
ワークライフバランスを考える上で、勤務時間はとても大事ですよね。
クリニックと病院では、大きく勤務時間が変わるのでぜひ最後まで見てください。
病院勤務の勤務時間
病院勤務でほとんどの看護師が夜勤をします。夜勤のメリットは、何よりも夜勤手当で給料が上がったり、平日の日中に時間がとりやすいということです。
デメリットとしては、体力的にきつい、友人や家族と予定を合わせにくいということです。
夜勤は日勤より少ない人数でこなすので、急変や入院があれば休憩や食事も摂れないまま、ノンストップで働くこともありますよね。
若いころはまだ体力がありますが年齢とともにきつくなっていく‥という声も聞きます。
独身の時は自由に働きやすいですが、家庭と仕事を両立させるために夜勤は難しくなる場合もでてきます。
残念ですが
— きなりん🌷子育てと両立するフリーランス看護師 (@Kinarin11) January 23, 2023
夜勤をすると発がん率が上がります。
日勤だけに比べ、夜勤をやる人は2倍もリスクが上がります。
そうは言っても夜勤を誰かがやらなくてはいけない。
看護師には患者さんを守る使命があるから。
自分の命を削って患者さんを守る看護師に、もう少し手当を出してくれてもいいと思いませんか?
そして、夜勤は残念ですが、発がん率が上がります。
年齢を重ねるにつれ、身体をすり減らしながら夜勤をしている感覚が強くなります。
クリニックのような夜勤のない職場に早くから転職し、そこで昇給を重ねていく方が身体のためにもいいかもしれません。
クリニックの勤務時間
クリニックの勤務時間の大きな特徴の一つ。クリニックは夜勤がありません!
夜勤がないのは最高だね!
しかしその分中抜けの時間があり、拘束時間が長くなる場合があります。
中抜けとは、クリニックの午前診が終わったあと、午後の診察が始まるまでの間の事を言います。
中抜けの時間は昼食を食べたり、昼寝をしたりと自由に過ごせるところが多いです。
しかし、クリニックによってはスタッフとおしゃべりの時間となっていて苦痛に感じる方もいるようです。
クリニックで働く際は、診療時間や中抜けの時間はどう過ごしてよいか確認しておくのも大切ですね。
中休みに外出できるクリニックでは、自宅に一時帰宅したり、買い物や役所にいく、という方もいるようです。
クリニックのお休み
一般のクリニックでは日曜日と祝日が休みになるので、予定が立てやすいです。
ただ、長期休みは取りやすいクリニックと取りにくいクリニックがあります。
それは、常勤の人数に余裕があるか、非常勤の人の働き方によるからです。
クリニックだからと言って、連休が取りにくいかどうかは、委員長の考え方や職場の人員の人数や働き方によります。
休みの取りやすさは、面接時などにしっかり確認しましょう。
美容クリニックなどは、仕事をしている患者さんが多いため、土日や連休が忙しくなり、一般クリニックとは逆に平日に休みを取る方も多いようです。
診療時間も午前10時から午後8時までという所が多いので、朝はゆっくりできる分、夕方に予定を入れるのは難しくなります。(職場によります)
病院とクリニックの残業について
残業時間は、病院よりクリニックの方が少ない傾向です。月の残業が6時間以下の病院は約5分の1であるのに対し、クリニックの3分の1は月の残業時間が6時間以下です。
クリニックは病院に比べて残業が少ないです。
でも、就業時間はクリニックは18:30頃までのところが多く、就業時間が病院に比べて長いです。
修行時間が長いと、子育て中は子供のお迎えが遅くなってしまうかもしれません。
残業が少なく、休日出勤がないのは、クリニックの方が自分のプライベートを大切にしやすくなりますね。
社会保険が、健康保険や厚生年金ではない時がある
一般的に正社員となると、社会保険が健康保険と厚生年金であることがほとんどですが、クリニックによっては、医師保険や国民年金のみの加入しかできない場合があります。
その場合、自家診療では保険請求できない場合があったり、将来もらえる年金額が少なくなったりするので、社会保険がどうなっているかは就職前に確認してから判断しましょう。
働きやすいクリニックや病院の選びのポイント
ここまで、病院とクリニックの違いについて解説してきましたが、職場選びを行う際には、いくつかのポイントを押さえる必要があります。
ポイントは、クリニックも職場によってはデメリットが多くなるということです。
例えば・・
- 院長の人格がやばい
- 人間関係悪い
- 人員が少なすぎて長期休みは取れないし激務で残業あり
- クリニックによっては看護研究やインシデントレポートを書くところもある
- 給料安い
これらについての情報を入手して、働きやすい職場を探すのが大切です。
ちなみに私のクリニックは。。
- 院長温厚
- 人間関係良好
- 基本給30万円
- 社保・年金完備
- 看護研究・インシデントレポート・委員会なし
人員は少な目というデメリットはありますが💦なかなかいい職場です。
働きやすいクリニックや病院の選びのポイントとしては、複数の施設を見学して、上司の人柄や現場で働くスタッフの様子や雰囲気をチェックすることです。
クリニックでは病院と比べて働くスタッフの数が少ない分、人間関係で気を遣う事が多いです。特に院長の人柄で雰囲気が大きく左右されます。
同じスタッフと勤務する固定シフト制が多いため、一度人間関係に悩むと辛くなってしまう場合もあるようです。反対に人間関係が良いと、かなり居心地よく働けますね。
病院はシフト制なので、苦手な方がいても勤務が一緒にならない日もあります。看護部長の人柄やスタッフの雰囲気が良いところは人間関係の悩みも少なくなりやすいですよ。
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登録内容を自分と相談しながら書くことで、自分のやりたいこともはっきりしますよね。
まとめ
病院は給料が高めで看護のスキルも上がりますが、夜勤や残業などが多く、忙しくなりやすいです。
一方、クリニックは病院より給料は下がりますが、病院に比べると穏やかに働けることが多くプライベートを大切にしやすいです。
自分の理想の給料や働き方に合わせて職場を選択できると良いですね。
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